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FAQ/NCシミュレーション

まず最初にすること [オプション]→[工作機械の設定]から,インストール時に用意された Init.mci を選択し,ご使用の工作機械に合わせて設定を変更してください(とくにG00移動速度).
変更後,[新規保存]ボタンを押して新しく機械情報ファイルを保存してください.これを機械ごとに登録しておきます.
FAQ:「切削条件ファイルの読み書きに失敗しました」と怒られる にも書きましたが,Program Files 以外で管理されることをオススメします.
NCVCのツールバーで機械情報を選択しておくと,シミュレーション時の加工時間が計算されます.
機械情報の[CNC]タブで,デフォルトの挙動(NC旋盤やワイヤ放電加工機)を設定するのも便利ですよ.
拡張子NCD以外のNCコード(NCプログラム)を読み込ませるには? [オプション]→[拡張子の設定]で[NCデータの拡張子]に NC やら TXT やら普段使う拡張子を登録してあげてください. NCVCは2種類のドキュメントタイプ(CADデータかNCコード)をサポートしており,その切り替えに登録された拡張子を使用します.
NCコードのファイル名が必ず ~.NCD である必要はないですよ.
OpenGLタブでソリッド表示を有効にするには? オプションメニューから[表示属性]→[表示属性の設定]で,[OpenGL設定]タブにある[ソリッド描画]をオンにすると,対応するグラフィックカードであればNCコードのシミュレーションでソリッド表示が可能になります. ただし,NCコード内にソリッド描画のための情報(コメント)を埋め込むことが必要です.以下にコメント情報をまとめておきます.

  • NCフライス(マシニングセンタ)の場合
    • 被削材が六面体(直方体)の場合
      (WorkRect=Width, Height, Depth, OffsetX, OffsetY, OffsetZ)または
      (WorkRect=Width x Height t Depth)(中心が原点のとき)
      たとえば 200x100x10 の被削材で中心を加工原点にする場合は
      (WorkRect=200, 100, 10, -100, -50, -10)または
      (WorkRect=200x100t10)
      と記述します.NCコードの先頭付近に1行追加するだけでOKです.
    • 被削材が円柱の場合
      (WorkCylinder=Diameter, Height, OffsetX, OffsetY, OffsetZ)または
      (WorkCylinder=Diameter h Height)(中心が原点のとき)
      たとえば直径60mm高さ20mmの被削材で中心を加工原点にする場合は
      (WorkCylinder=60, 20, 0, 0, -20)または
      (WorkCylinder=60h20)
      と記述します.NCコードの先頭付近に1行追加するだけでOKです.
      WorkRectかWorkCylinderのどちらかしか指定できません.
    • エンドミルの指示
      (Endmill=n)  スクウェアエンドミル n=直径
      (Endmill=Rn) ボールエンドミル n=半径
      (Endmill=Cn) 面取り(Chamfering)ミル n=半径
      複数本のエンドミルを使用する場合は

      G91G28Z0
      T02
      (Endmill=R3)
      M06

      のようにTコードのあとに埋め込むとよいでしょう. もしくは[工作機械の設定]で工具情報を正しく設定していれば,Endmillコメントなしでもうまく表示可能です.
      同義語として(Drill=n) (Tap=n) (Reamer=n) でもOKです.
  • NC旋盤の場合
    • 旋盤表示モード
      (LatheView=R, Zmax, Zmin)  R=直径,Zmax/Zmin=Z軸の端面(省略可)
      このコメントがあると,NC旋盤表示モードになります.
    • 下穴
      (LatheHole=R)
      で下穴を表現できます.LathView のあとに記述する必要があります.
    • 刃物指示
      なにも指示しなければ片刃バイトです.
      (GroovingTool=[L|R|C]n) L:工具基準点左(Lは省略可), R:同右, C:同中央
      と書けば 幅n の突っ切りバイト(溝)が表現できます.
      (EndGrooving)
      でキャンセルです.
      詳細は更新された旋盤マニュアルを参照してください.
  • ワイヤ放電加工機の場合
    • ワイヤ放電加工機の表示モード
      (WiewView=Z)  Z=被削材の厚み
      このコメントがあると,ワイヤ放電加工機表示モードになります.
ソリッド表示用のコメント書式を覚えられない! Ver3.51cより[表示]→[補助矩形]→[ワーク矩形]にて[この情報をコメントで埋め込む]ボタンが追加されました. [表示]ボタンで確認しながらNCプログラムにコメントを埋め込るのでご活用ください.
埋め込みルールは
  • %の次の行または最初に現れるGコードの直前に埋め込まれる
  • 対象はフライス加工(WorkRect=~)と旋盤加工(LatheView=~)の2種類のみ
  • 既存の同義コメントは除去されます
大きなNCコードを読み込むとNCVCのタイトルバーに「応答なし」と表示される 正常に動作していても,処理時間のかかるアプリケーションに対するWindowsVista以降の仕様のようです.
レジストリ操作で回避可能ですが,自己責任でお願いします.
\HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\HungAppTimeout
に10000以上の値を設定してください.デフォルトは5000で単位は ms です. HungAppTimeoutキーがない場合は,新規で文字列値として追加してください.
参考URL
https://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-JP/3edbe74c-3eda-45f0-bb9b-41fb6b4aff94?forum=windowsvistaja

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